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【キハE120・130塗装教室(エアブラシ編)】
ご無沙汰しております。暇 工作(仮名)です。
大変長らくお待たせ致しました。「キハE120・130」の塗装教室(エアブラシ編)です。
スプレー編から丸1年、間隔があいてしまい申し訳ござません。
途中までは執筆していたのですが、その間、「欧州危機」やら「アベノミクス」やら「増税」やら商売人としては、気の抜けない状況が続いておりましたので…。
それでも、多くのお客様より「続きはまだか」のお声を頂いておりましたので、ここに再開を宣言致します。
それでは、さっそく…
1. 真鍮車体の塗装は、まず、「プライマー」の吹き付けから始まります。今回使用したのは、フジモデル製のシールプライマーです。このプライマー、そのままでは奇麗に吹き付けられません(ゆず肌になります)。よって、ラッカーシンナーで、1:1〜2の割合で希釈し、吹き付けます。ここで注意!プライマーは、塗った所が分かるように黄色い色が付いていますが、保存時、容器の中で色の成分が分離しています(底に黄色い粉が沈んでいる)。この様な状態だと、ついつい容器を振ってしまいがちですが、容器は振らずに、上ばみ液だけを取出し使用して下さい。何故だかは知りませんが、そう言われております(そもそも何処のシールプライマーも使い方が記載されていないんですよねぇ…)。今回は入荷したばかりの物だったので、薄く吹き付けても写真の様に車体が黄色く染まりました。尚、シールプライマーの保存方法ですが、陽の当たらない温度の低い所が良いとの事。よって私は、冷蔵庫の奥の方に入れておいたのですが、案の定、カミさんに捨てられておりました…。
2. 次は、「下地塗装」です。下地塗装には、「素材の色を隠す」「塗装の発色を良くする」「色調を整える」「塗装面の傷を見つける」などと、様々な役割があります。よって、作品を綺麗に仕上げる為には、イキナリ上塗りを始めるのではなく、ほんの一手間、一色塗装する事をお勧め致します。プラモデルでは、ここで「サーフェイサー」なる物を吹き付けます(塗料の喰いつきを良くする役割もある)。ペーパーモデルも同様ですね。しかしながら真鍮製モデルでは、プライマーも吹いてありますので、あえて塗膜の厚くなりやすいサーフェイサーではなく、普通に塗料を吹き付けます。では、何色を吹けば良いのでしょう?一般的には、グレーが良いとされています。実際、サーフェイサーもほとんどがグレーです。確かにグレーは隠ぺい力が強く、素材の色を隠すのに効果があります。その反面、「赤」「青」「黄」と言った透過性の高い色だと、暗い仕上がりとなり、鮮やかな発色となりません。そんな時は、次の様な選択をしましょう。「上塗り:赤⇒下地:ピンク」「上塗り:青⇒下塗り:水色」「上塗り:黄色⇒クリーム」です。もう、お気付きでしょうか。ようは、上塗りする色に「白」を混ぜれば良いのです。「白」って一番透ける色だと思っていませんか?確かに、白単体だと透けやすいのですが、他の色に混ぜると、その発色の良さが光を乱反射させ、下地を見えにくくする効果があるのです。話は逸れますが、「黒」って一番透けにくいと思っていません?「黒」も「赤」などと同様に「原色(混じりっけのない色)」なので、かなり透けます。で、今回は何色を塗るのでしょう。車体には、「赤」も「青」も入っていますので、ここは一番無難な「グレー」を下地とします。「グレー」と言っても沢山ありますが、特に指定は致しません。今回使ったのは、クレオス製Mrカラーの中でも隠蔽力が強いとされるGXシリーズの「白」と「黒」を1:1で調合したグレーです。
3. まずは、「赤」から吹き付けて行きます。理由は、マスキングの手順を考えての事です。使用した塗料は、クレオスGSIのMrカラー#79の「シャインレッド」です。写真を見る限り、純然な赤ではなく、オレンジがかっているんですよねぇ。さて、この塗料、そのまま吹く(塗る)と、仕上がりは「光沢」です。実車はこの部分(「青」などもそうですが)、塗装ではなくフィルムを貼っております。よって、「光沢」ではありません。そこで、塗料にフラットベースを混ぜ、「半光沢」の仕上がりにします。混ぜ合わせる比率は、光沢を半光沢にする場合、塗料20:フラットベース1の比率です。まぁ、この他にもエアブラシで吹くのなら、吹き方によって光沢は様々に調整できますが…、ここでその説明は、はしょらせて頂きます(間隔的なものなので、説明が長くなってしまいます)。ここで。ワンポイントアドバイス!初心者で塗装が上手に出来ないという方は、光沢仕上げは避け、半光沢仕上げにすると上手に塗装出来ます。正確に言うと、上手に塗装出来た様に見えます。何故かって?光沢がないと、様々な「あら」が目立たないんですよ。さぁ!「赤」を吹き付けます。何も全部塗らず、必要な個所だけ吹きつければOKです。とは言え、側面のほとんどが赤なので、全体に赤くなってしまいました。
4. 次の塗装に入る前に赤い部分のマスキングを行います。キットに同梱されている塗装図、もしくはシールを参考にマスキングテープを切り出して下さい。ここでワンポイントアドバイス(2回目)!下部の赤い個所は、1枚のシート(テープ)で良いのですが、上部の帯状の箇所は、リブ(凸)があるので、1枚のテープでは寸法も出ませんし、貼りにくいので、2本の帯で貼ると、きれいにマスクする事が出来ます。要は、面倒くさがらずに、一手間掛けると上手に出来ると言う訳です。そこで、もう一手間掛けます。何をするかと言うと、次の「青」を吹く前に、一度、「下地グレー」を吹きます。どういう事かと言うと、「グレー」と「赤」のまだら状の上に「青」を吹くと、「青」の発色もまだらになるからです。極端に言うと、赤の上は紫っぽくなってしまうとい言うことです。
5. ここまでは1工程の解説が長々としてしまいましたが、ここからは「あっさり」と進めて行きます。「青」を吹きます。使用した塗料は、当初、Mrカラー#GX5「スージーブル−」だけのつもりでしたが、何だか濃い目に感じられたので、白を混ぜて調色致しました。比率は、青4:白1です。そして「青」の箇所も同様に、マスキング後、「下地グレー」を吹き付けます。
6. さて、窓周りの黒を吹く前に…。実車の写真を見ると、裾の部分は車体と同じ「銀」ではない様に見えます。確かめに水戸まで行くわけにも行かず、日頃利用している「東海線」のE231・233や横須賀線のE217を参考にする事に…。すると何やら違う素材の様で、E231・233は明る目のグレー、E217は濃い目のグレーでした。資料によるとこのE120・130の車体は、E233がベースとなっているそうなので、この部分は明るめのグレーで吹く事にしました。実際、これが正解かがどうかは確認してはおりませんので、皆様はご自分の判断で塗装して下さい。グレーが吹き終わったら窓周りの「黒」を吹きます。使用した塗料は「艶消しブラック」です。最終的には、光沢具合を揃える為、屋根以外は「半光沢クリヤー」を吹き付けるので、多少の艶が出てしまいますが、それでも周囲よりかは艶が消えると思われるので、艶消しの黒を吹く事にしました。
7. さてさて、メインの「銀」を吹きます。「銀」は、粒子の細かさに定評のあるガイアノーツ鉄道カラーの「ステンレスシルバー」を使用します。このステンレスシルバーは、色の濃さが3種類あります。明るい方から「ステンレスシルバー」「ライトステンレスシルバー」「ダークステンレスシルバー」となります。せっかく何種類かある訳ですから、ここは実車同様、「明」と「暗」で塗り分けてみました。写真を見て頂くと分かると思いますが、車体中段と乗務員扉周辺を「ライト〜」で塗装し、車体上段&下段と乗降扉枠を「ダーク〜」で塗装しております。
8. 2色の「銀」を塗り終えたら、マスキングテープを剥がします。この時点で、吹き込みを見付けたら、面倒くさがらずに、その箇所だけ修正しましょう。吹き込みを#2000の耐水ペーパーで軽く研磨し、その部分に色を吹き付けます。この様な作業が出来るのも、エアブラシならではですね。これで終わりではありません。全体の光沢を整える為に、クリヤーコートをします。本物を見ると分かりますが、ステンレス車両のほとんどが、その表面を研磨加工してあり、鏡の様な「テカテカ」ではありません(京成3500系のテカテカ凄い!)。そこで全体に、「半光沢」(Mrカラー#181スーパークリアー半光沢)のクリヤーを吹き付け、光沢を整えました。新型車両とは言え気動車ですから、この位の方がしっくり来ます。
9. さて、車体塗装の最後は、屋根の塗装です。ここで、ある技法を用いて「屋根上らしさ」を再現致します。その技法とは、飛行機模型界で使われる「シャドー吹き」と言う技法です。機体のパネルとパネルの継ぎ目・溝の「陰」や「奥行き感」を再現する塗装方法です。「技法」などど言ってはみたものの、そのやり方は決して難しくありません。今回の場合は、屋根の「ビート」の汚れを再現するもので、まずは屋根上を「グレー」で塗装します(当然、車体側面はマスキングしておきます)。
10. 次に、屋根のビート模様に合わせて「艶消し黒」を吹き付けます。吹き付けると言うよりは、線を描くと言った方が適格でしょう。この細い線を描く時のコツですが、塗料は薄目(溶剤を多め)にして、ノズル口は絞って吹きます。塗料が濃いと、口を小さくしていますから、すぐに詰まってしまいます。実際のところ、「線で」とは言ったものの、ビートの間隔が詰まっている為、ビートの部分全体を黒で塗っただけの様になってしまいました…。
11. それはそれで…、はっきりと黒い線を描く事が出来たら、その上に再び「グレー」を吹き付けます。その際、「グレー」を一気に吹き付け過ぎると、折角の「シャドー」が消えてしまいますから、様子を見ながら少しずつ吹いて行きましょう。さて、屋根の「グレー」ですが、一般的に鉄道模型の屋根と言えば、「ねずみ1号」ですが、この車両は少し明るいグレーの様。しかも青味がかっています。話は逸れますが、模型用カラーのグレーは、大まかに3種類ある様です。@赤系A緑系B青系の3種です。尚、「ねずみ1号」はAです。これらは、撹拌前にビンの底を見ると分かります。実際の鉄道車両は、Bが多い様に思われます(あくまでも私の印象ですが)。今回、使用したのは、Mrカラー#307グレーFS36320を艶消しにした物です。分かり難い名前でしょ。この「FS〜」なんちゃらは飛行機に使われる塗料の番号なのです。鉄道で言うところの「〜何号」と同じです。ちなみこのFS36320は、我が家の上空を飛んでいるF18の機体色です。
大変長くなってしまいましたので、前面やドアは、次回とさせて頂ます。
「論語」の中で孔子が申しておりますが、上手になるには好きになる事。それよりも効果的なのは楽しむ事と申しております(確かそうでした)。皆様も難しそうだから…と敬遠せず、是非、「塗装」を楽しんで下さい。


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